内容(「BOOK」データベースより)
楳はウメ。甘+木で酸っぱいウメとはこれいかに。中国で椿はツバキでない!?海棠には違和感あり…。植物名にまつわる面白話を歳時記よろしくお届けします。なぜそうなったのか。語源や漢字の成立ち、日本伝来の頃にまで遡り解説。謎が謎を呼ぶこともあります。広辞苑の解説と絵を見ながら大胆推理をお楽しみください。
こちらでは、植物図鑑コンテンツの一つとして、円満字二郎先生の著作を参照しつつ、Web漢字植物園を作成したい。 以下、目次です。(六部編成)
ダイダイ(橙)⇒kanji_daidai
ユズリハ(譲葉/交譲木/楪/𣜿)⇒kanji_yuzuriha
クワイ(慈姑)⇒kanji_kuwai
ナズナ(薺)⇒kanji_nazuna
フキのとう(蕗の薹)⇒kanji_fukinotou)
スズシロ(清白・蘿蔔)⇒kanji_suzusiro
セリ(芹・芹子・水芹)⇒kanji_seri
ハンノキ(榛の木・榛)⇒kanji_hannoki
ヒイラギ(柊・疼木) ⇒kanji_hiiragii
ブンタン(文旦・朱欒・香欒) ⇒kanji_buntan
ツバキ(椿)⇒kanji_tubaki
ウメに関する小さな謎 【梅・楳】 ミツマタを見る目の違い 【三椏・三叉】 コブシのつぼみを食べてみる 【辛夷】 モクレンは神様の意地悪? 【木蓮・木蘭】 ウドは風なんて気にしない 【独活】 もしも人間がアセビを食べたら…… 【馬酔木】 サクラをめぐる勘違い 【桜】 アンズの読み方に悩む話 【杏・杏子】 カイドウと二日酔いの美女 【海棠】 逆輸入品としてのスミレ 【菫】 チャルメルソウの遠い旅 【嗩吶草】 レンゲソウはピンと立って揺れる 【蓮華草・紫雲英・翹揺】Ⅱ 初夏から梅雨へ
ヤナギを表す二つの漢字 【柳・楊・楊柳】 ヒツジが消えたツツジ 【躑躅】 日本人のフジへの愛 【藤】 ウノハナと白ウサギ 【卯の花】 文人貴族のバラ屋敷 【薔薇】 オダマキの正しい分け方 【苧環】 イイギリは椅子の原材料? 【飯桐・椅】 アジサイは仙界の花 【紫陽花】 庶民と化したビヨウヤナギ 【未央柳・美容柳】 ザクロと几帳面な日本人 【石榴・柘榴・若榴】 アヤメが抱える複雑な問題 【菖蒲】 こだわりの香草、ヘンルーダ 【wijnruit】Ⅲ 炎熱の夏
サルスベリは何日間咲く? 【猿滑り・百日紅・紫薇】 ネムノキとエッチな妄想 【合歓木】 高みを目指すノウゼンカズラ 【凌霄花】 フヨウを見られない悲しさ 【芙蓉】 地球を半周! ヒマワリの俗説 【日回り・向日葵】 ホオズキとハロウィンの化け物 【酸漿・鬼灯】 上手なモモの切り方 【桃】 ブドウの色はどんな色? 【葡萄】 アカザと流浪の老詩人 【藜】 才女はイタドリに不満あり! 【虎杖】 エノコログサはピカレスク? 【狗尾草】 世界最大! ショクダイオオコンニャク 【燭台大蒟蒻】 ジュンサイの昔の名前 【蓴菜】 バショウの花にびっくり仰天 【芭蕉】Ⅳ 涼風の秋
ハギが咲くのが待ち遠しい! 【萩・芽子】 キキョウの根っこはどんな形? 【桔梗】 ナデシコというには武骨だなあ…… 【撫子・瞿麦】 コスモスの別名って知ってる? 【秋桜】 ワレモコウの大いなる謎 【吾木香・我毛香・吾亦紅・割木瓜】 ススキの漢字を求めて…… 【薄・芒】 陶淵明のキクはどんな形? 【菊】 可憐なだけがリンドウじゃない! 【竜胆】 それってフジバカマなの? 【藤袴・蘭】 キンモクセイの木肌の観察 【金木犀】 カリンをめぐる三角関係 【花櫚・榠樝・花梨】 サイカチの細かい話 【皂莢】 ケンポナシは仙人の甘味 【玄圃梨】 サフランはサフランもどき? 【洎夫藍・saffraan】Ⅴ 紅葉、そして冬
カエデではないと言うけれど…… 【楓】 ハゼノキの理屈と現実 【黄櫨・櫨・梔】 三つの名前を持つイチョウ 【鴨脚樹・銀杏・公孫樹】 ひょんなことからサザンカに…… 【山茶花】 袋にならないツワブキ 【槖吾・石蕗】 コノテガシワを間違えるかな? 【児手柏】 ユズは樹木の名前ではない? 【柚・柚子】 ロウバイの二つの書き方 【蠟梅・臘梅】 ソヨゴが代表になれたわけ 【冬青】Ⅵ 新年と春の芽生え
ダイダイは音読み? 訓読み? 【橙】 ユズリハの葉っぱにご注目! 【譲葉・交譲木・楪・〓】 クワイはやさしいお姑さん 【慈姑】 ナズナが生えるわびしい情景 【薺】 スズシロはシルクロードを伝って…… 【清白・蘿蔔】 フキのとうのややこしさ 【蕗の薹】 セリはお口に合いませんか? 【芹・芹子・水芹】 ハンノキとハシバミは共存できるか? 【榛の木・榛】 ヒイラギのとげとげが痛い! 【柊・疼木】 ブンタン船長の活躍 【文旦・朱欒・香欒】 ツバキはいわゆる「確信犯」? 【椿】
なお、円満字先生は、最新の『広辞苑』第七版を参照されていますが、当方所持は第五版です。
新村出著初版は1955年【梅の木学問】
— 『広辞苑 第七版』好評発売中! (@Kojien7) September 1, 2023
梅は、生長は速いが大木にならない。そこから、進み方は速いが学問を大成させずに終わるのを「梅の木学問」と言います。一方、生長は遅いが大木になる楠(くすのき)のように、ゆっくりではあっても学問を大成させた場合は「楠学問」と言います。#広辞苑ことば散歩 pic.twitter.com/7QNjZifccf