(以下『漢字植物園』コンテンツ目次より再掲)
円満字二郎先生の著作『漢字の植物苑』(岩波書店2020)
岩波の『図書』に連載した、「漢字の植物園in広辞苑」を元にまとめたもの。
先生のは『広辞苑』に合わせて、「植物園」でなく「植物苑」というタイトル。
サクラ
学名: Pieris japonica subsp. japonica
科名;バラ科
落葉広葉樹
英名:Cherry blossom、Japanese cherry、Sakura
※wikipedia 桜、櫻・・「桜」という漢字は、中国では「桜桃」(サクランボの樹)を意味する。
ロシア、中国、1992年以降の日本では
ヤマザクラやセイヨウミザクラなどサクラのみ約100種をサクラ属(Cerasus)として分類するのが主流である(狭義のサクラ属)。
一方で西欧や北米では各種サクラとスモモ、モモ、ウメ、ウワミズザクラなど約400種を一括してスモモ属(Prunus)として分類するのが主流である(広義のサクラ属)。
伝統的にサクラ類の少ない西欧と北米ではサクラ類をスモモやモモやウメなどと一括して分類していたため。
サクラを漢字で書くと「桜」。漢字的には、話はそう単純ではありません。
多くの漢和辞典では、サクラを指して「桜」を用いるのは日本語独自の用法で、中国では、シナミザクラという木を指すとしている。
シナミザクラとは「しなんだ桜」のことなんだろう…。と思い込んでいました。
『広辞苑』の「おうとう」に、セイヨウミザクラ。
桜桃
の名は本来、中国原産の別種シナミザクラの漢名と書いてあった。
つまり、シナミザクラとは、シナミ・ザクラでなく、シナ・ミ・ザクラ。中国原産の実の成るサクラのことだった
「しなんだ桜」 「 匿 ぶ=かくす」⇒「隠れ桜」という意味の名前の樹木がが実在していたら、それはそれでおもしろそうですが・・・
(以上は円満字先生 p18-19から抜き書き)
20240314
💛桜図鑑〈by公益財団法人日本花の会)