(以下『漢字植物園』コンテンツ目次より再掲)
円満字二郎先生の著作『漢字の植物苑』(岩波書店2020)
岩波の『図書』に連載した、「漢字の植物園in広辞苑」を元にまとめたもの。
先生のは『広辞苑』に合わせて、「植物園」でなく「植物苑」というタイトル。
ウド
学名: Aralia cordata
科名;ウコギ科
多年草
英名:oudo, spikenard, udo
天ぷらにして食べるのは主に新芽
「○活」型の熟語が花盛りの21世紀の日本で、一人で生きていく魂の活動を意味する「独活」が出現しないのは、ウドの漢字表記がデンと鎮座しているせいかと思われます。
『本草綱目』にある陶弘景(5~6世紀の学者)の説。
「茎が一本、まっすぐに伸び、風が吹いても揺れない。だから「独活」というのだ。」
ここでちょっと面白いのは、『本草綱目』によれば、ウドには、「独揺草」という別名もあるとのこと。
「この草は風が吹いても揺れないが、風がなくてもひとりでに揺れる。だじゃら、というのだ。まっすぐに伸び、風が吹いても揺れない。だから「独揺草」というのだ」。
まわりから何を言われても、絶対に自分の生き方を曲げないくせに、いざ、一人になると気持ちが揺れて氏アkタがない、何たる天邪鬼ぶりでしょう!
でも、そういうことって、ありますよね。
(以上は円満字先生 p13-15から抜き書き)