(以下『漢字植物園』コンテンツ目次より再掲)
円満字二郎先生の著作『漢字の植物苑』(岩波書店2020)
岩波の『図書』に連載した、「漢字の植物園in広辞苑」を元にまとめたもの。
先生のは『広辞苑』に合わせて、「植物園」でなく「植物苑」というタイトル。
別名:ペンペングサ、シャミセングサ(三味線草)ビンボウグサ
春の七草の一つ
ムギ栽培の伝来と共に日本に渡来した史前帰化植物
英名:Shepherd's purse は「羊飼いの財布」の意味で、学名の種小名の語義も同じである。
中国植物名(漢名)では、薺(せい)
、薺菜(せいさい)
『広辞苑』によれば「ペンオペン草が生える」は、家などの荒れ果てるさまをいう。
空き家の敷地のあちこちにナズナが群がって生えているのは、わびしい風情を感じさせる。
「薺」のくさかんむりの下の部分は「斉」の旧字体。
「一斉掃除」とか「国歌斉唱」とか、ある場所である物事が大勢によって同時に行われることを表す。
その意味合いは、ナズナ」が群がって生えている様子と様子と通じる。
漢詩文の「薺」は、「
荼
」と対になってしばしば現れる
はニガナで、苦い味がする植物の代表。それに対して「薺」は甘い植物の代表。
「荼」を小人物、「薺」を君子に例えることもある。
(以上は円満字先生 p166ー168から抜き書き)
【荼薺は畝を同じくせず】
読み:とせい
意味:君子は小人と共に同じ朝廷には仕えることは出来ない。また、善人と悪人は一緒にいるべきではないたとえ
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以上、円満字二郎先生の著作を参照しつつ、季節に合わせ漢字植物園コンテンツ作成中。新年と春の植物、「薺」を見ました。・・ (以下各項さらに続く・・・・ )