(以下『漢字植物園』コンテンツ目次より再掲)
円満字二郎先生の著作『漢字の植物苑』(岩波書店2020)
岩波の『図書』に連載した、「漢字の植物園in広辞苑」を元にまとめたもの。
先生のは『広辞苑』に合わせて、「植物園」でなく「植物苑」というタイトル。
蕗
、苳、款冬、菜蕗
早春の花茎をフキノトウ(蕗の薹)という。
山野に生える春の山菜
「薹」は、長く伸びてその先に花をつける茎のこと。
難しい漢字。
慣用句「薹が立つ」(年頃が過ぎる。さかりが過ぎる、時期が過ぎる)で用いられるくらい。
中国では「薹」はアブラナ科の花茎に対して使われる
アフラナの漢名は
「蕓薹(うんだい)」
「薹」の音読みは「だい」か「たい」で「とう」とは読みません。
『広辞苑』には「蕗の塔」からかと注意書き。
中国語ではこういうものを「薹」と書き表すので、それに倣って書くのが習慣になっている。
音読みは中国語の発音が変化したもので、
訓読みは日本語で漢字の意味を説明したもの。
「薹」を「とう」とよむのは、音読み由来の訓読み。
ついでに申し上げると、私たちが食する蕗の薹は花茎が伸びる前の状態で、つまりまだ「薹」になっていない。
(以上は円満字先生 p174ー175から抜き書き)
フキノトウは、フキの蕾の部分
2024年1月29日、早くも兄から、「春の使者」フキノトウが届きました。
天ぷらでしょうかね?まだ寒中お見舞いを出せる時みたいですが。(^^♪
以上、円満字二郎先生の著作を参照しつつ、季節に合わせ漢字植物園コンテンツ作成中。新年と春の植物、「薺」を見ました。・・ (以下各項さらに続く・・・・ )