花の文化/漢字植物園

 卯の花

(以下『漢字植物園』コンテンツ目次より再掲)

円満字二郎先生の著作『漢字の植物苑』(岩波書店2020)
岩波の『図書』に連載した、「漢字の植物園in広辞苑」を元にまとめたもの。 先生のは『広辞苑』に合わせて、「植物園」でなく「植物苑」というタイトル。

Deutzia crenata SZ7

ウノハナ
学名: Deutzia crenata Siebold et Zucc.
科名:アジサイ科
英名:Japanese wisteria
中国名は、齒葉溲疏
日本の固有種

wikipedia

ウノハナと白ウサギ

Deutzia crenata1

 【卯の花】
『奥の細道』の平泉で曽良が詠んだイメージ
「卯の花に 兼房見ゆる 白毛(しらが)かな」
広辞苑の「うのはな」:うつぎの花、またうつぎの別称。
うつぎ(うつろな木 空木)

卯月(旧暦四月)に咲くから『卯の花』と呼ぶ説??・・ほかの月は十二支を冠して呼ばない、中国では卯月は二月に相当する。
逆に卯の花が咲くから卯月と呼ぶようになったのではないか。
そもそも「卯」を「う」と訓読みするのは、十二支ではウサギに当たるから。
とすれが、細かく群がって咲く、ウツギの白い花をウサギの白い毛にたとえたのかもしれない。

(以上は円満字先生 p40-41から書き抜き引用)

曽良の俳句の解説

唱歌

卯の花の 匂う垣根に 時鳥(ほととぎす) 早も来鳴きて 忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ

初夏から梅雨へ (11植物)

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