花の文化/漢字植物園

金木犀

(以下『漢字植物園』コンテンツ目次より再掲)

円満字二郎先生の著作 『漢字の植物苑』(岩波書店2020)
岩波の『図書』に連載した、「漢字の植物園in広辞苑」を元にまとめたもの。 先生のは『広辞苑』に合わせて、「植物園」でなく「植物苑」というタイトル。

Osmanthus fragrans (orange flowers)
キンモクセイ(金木犀・巌桂)
学名: Osmanthus fragrans var. aurantiacus
科名: モクセイ科
英名:fragrant orange-colored olive

常緑小高木
モクセイ(ギンモクセイ)の変種
ジンチョウゲクチナシと合わせて、日本の三大芳香木のひとつ
花は薬用にもなる

キンモクセイの木肌の観察

漢字では「金木犀」:「犀」は部首 「牛」にも現われているように、牛のような大型の動物、サイ。(読みは呉音。漢音では「せい」)。

昔の中国では、モクセイを「桂」という漢字で表わすのが一般的。
キンモクセイの花を漬け込んだのが中国酒として人気のある「桂花陳酒

「桂花」は6世紀ごろの詩に歌われているが、「木犀」という呼び名が使われるようになったのは、もっとあと。

十二世紀の文人、張邦基ちょうほうきの『墨荘漫録ぼくそうまんろく
「木犀」:江浙こうせつ(長江の中・下流域)に多い。
湖南(長江の中流の南側)では、九里香と呼び、江東(長江の下流の南側)では 岩桂がんけいといい、浙江の人は木犀という。木肌の模様が犀のようだからだ。

(両者を)観察したがいまいち納得できなかった。

(以上は円満字先生 p124 ー125から要旨抜き書き)

「いまいち納得できなかったとwww

Dürer's Rhinoceros, 1515
Dürer's Rhinoceros, 1515
1515年初頭にリスボンに到着したインドサイを描写

以上、円満字二郎先生の著作を参照しつつ、漢字植物園コンテンツ作成、季節に合わせ秋の植物、「リンドウ」を見ました。・・ 
”歳時記よろしく、広辞苑片手につづる”という売り文句に合わせ、秋の植物 (以下各項さらに続く・・・・ )

『漢字植物園』秋

涼風の秋の14種

ハギ(萩/芽子) kanji_hagi(20230914)
キキョウ(桔梗)kanji_kikyo(20230929)
ナデシコ(撫子/瞿麦)(20231006)
コスモス(秋桜)(20231024)
ワレモコウ(吾亦紅)(20231108)
ススキ(薄/芒)(20231109)
キク (菊)(20231110)
リンドウ(竜胆)(20240909)
フジバカマ(藤袴)20241003)
キンモクセイ(金木犀)(このページです(20241014)
カリン
サイカチ
ケンポナシ
サフラン   
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