(以下『漢字植物園』コンテンツ目次より再掲)
円満字二郎先生の著作『漢字の植物苑』(岩波書店2020)
岩波の『図書』に連載した、「漢字の植物園in広辞苑」を元にまとめたもの。
先生のは『広辞苑』に合わせて、「植物園」でなく「植物苑」というタイトル。
ヘンルーダ
学名: Ruta graveolens L.
科名:ミカン科
英名:common rue(コモンルー)
常緑小低木。
日本語の「ヘンルーダ」はオランダ語wijnruit [ˈʋɛinrœyt])に由来する。wikipedia
学名はRuta graveolensで、1753年にリンネの『植物の種』で記載されたもの
ラヨシュ・バールドシュの合唱曲「ヘンルーダが咲いたら」
(ハンガリー民謡)
『ハムレット』(シェイクスピア)悲しみや後悔を象徴する花
『ガリヴァー旅行記』(スウィフト)人間の体臭に耐えきれず、鼻の穴に詰める
漢名。芸香(うんこう)
「芸」は、藝術の「藝」(げい)と違い、ヘンルーダをさす字であった。
戦後の国語改革で歴史と伝統のある「芸」を無視して、「藝」の簡略化が行われた。
(以上は円満字先生 p60-62から書き抜き引用)
Ⅱの初夏から梅雨への植物はここまで。
From the Tacuinum of Paris(14世紀の健康全書のイラスト)
バルバロイ!より以下引用
ヘンルーダ(Rue)〔Gr. phvganon〕ペーガモン
古来、毒除け・毒消しとして有名で、アリストテレースも言及している
『動物誌』第9巻6章
『ディオスコリデスの薬物誌』III_52