(以下『漢字植物園』コンテンツ目次再掲)
円満字二郎先生の著作『漢字の植物苑』(岩波書店2020)
岩波の『図書』に連載した、「漢字の植物園in広辞苑」を元にまとめたもの。
『広辞苑』に合わせて、「植物園」でなく「植物苑」というタイトル。
『広辞苑』第七版に新規追加の1万語の中の一つ。
「蒟蒻」 というに文字を「こんにゃく」とよむのは、音読み。つまり、中国語由来の言葉です。
古くは三世紀後半に使用例があるが、そこでの「蒟蒻」は、現在私たちが知っているコンニャクではなく、「蒟」と「蒻」というう二つの別々の植物を指していたようです。
「蒟」はキンマという植物。広辞苑によれば
「マレーシア原産のコショウ科の常緑蔓性低木。
「蒻」の方は、蓮根のこと。
キンマと蓮根が結びついてコンニャクになった経緯はよくわからないが、おそらく当て字的に使われた漢字がたまたま一致してしまったのでしょう。
そのコンニャクは、現代の中国では、
「魔芋」と表現されるのがふつうです。
燭台大蒟蒻も「巨華」だとか「泰担魔芋」としょうされているようです。
「泰担」とは、英語のTitanに対する当て字で、巨人のこと。
また、花がとてつもない腐臭を発するところから、英語では corpse flower、つまり「死体の花」とも呼ばれるので、それを訳した「尸花」という中国名もあります。
日本語、中国語、英語のどれをとっても、つくづく強烈な印象を与える花ですね。
(以上は円満字先生 p90ー92 から抜き書き)
dracunclusのページ(下部)に、【臭い花】番付があります。
以上、円満字二郎先生の著作を参照しつつ、漢字植物園コンテンツ作成、季節に合わせ、夏の植物、「ショクダイオオコンニャク」を見ました。・・
”歳時記よろしく、広辞苑片手につづる”という売り文句に合わせ (以下各項さらに続く・・・・ )