光条件 |
植物名 |
光発芽種子 (好光性) |
ムシトリスミレ、モウセンゴケの一種、イワタバコ科、ぺチュ二ア、ベロニカ、サラセニア、プリムラ(オブコニカ、マラコイデス)、ダ―リングトニア、カンパニュラ、ジギタリス、ストケシア、キンギョソウ、パンパスグラス、チカラシバ、メヒシバ、カゼグサ、オカルガヤ」などの多くの雑草類、欧州アカマツ、欧州カラマツ、ストロープ松、バージニア松、タエダ松、クロマツ、月桂樹、イヌツゲ、キリ、シラカンバ類、パンの木類、ホソバシモツケ
好光性の微細種子・・挙げらた無、エキザカム、エーデルワイス(レオンとポチディウム)、エノテラ、カランドリア、キンギョソウ、グロキシニア、コリウス、シネラリア、プリムラ、ベゴニア、ペチュニア、マトリカリア、ユーストマ等 |
暗発芽種子 (嫌光性) |
クロタネソウ属、ケイトウ属、ウリ科植物、シクラメン、アマランサス、ベニバナ、ヒナゲシ、ムシトリナデシコ、プリムラ・デンティキュラータ、ユーカリ |
微細種子の暗発芽化による成苗率向上
ジベレリン処理
プリムラ・マラコイデス・・25ppmを散布
ホオズキやナス、野アザミなどは、温度変化を与えると、暗黒下でも発芽率向上
微細種子は容器播きが原則
用土は赤玉土小粒4:腐葉土(もしくはピートモス)4:川砂2
配合した用土を1mmの篩(ふるい)でふるい分け、微塵土を取り除く
微塵土が多いを水やりで表土が固まりやすく(ソイルフェイスsoil faceを作りやすい)、水や空気の通りが悪くなり、病害も発生しやすくなる
スカリフアイ処理(研磨処理)をおこなう
(原因が) 胚にあるもの |
形態的未熟 | 種子が親株と離れたとき、まだ胚が完全な形態を供えていない。 胚の発達は種の落下から始まり、発芽できるまでに相当長期を要する。 |
生理的未熟 | 胚は形態的、組織的には完成されているが、発芽するとき、更に生理的な変化を必要とする。 | |
種皮にあるもの | 水を透さないもの(硬実) 水は透すが、硬くて胚の拡張を妨げるもの 酸素を通さないもの |
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抑制物質の存在によるもの | 発芽抑制物質が果実、種子に存在するもの |
難発芽の原因 | 種子の状況 区分 |
処理 |
普通種子 発芽環境が整えば発芽する種子 |
普通処理(無処理) | ×種子まき━発芽 |
自動的休眠種子A 胚が化学的変化を完了していないため発芽しない種子 |
休眠種子(ホルモン処理) | ━×種子まき━発芽 |
自動的休眠種子B 胚が未分化で、形態的に未熟なため発芽しない種子 |
後熟種子(追熟処理) | ━×種子まき━発芽 |
他動的休眠種子A 胚は健全であるが、胚以外の部分に発芽抑制物質がある |
偽休眠種子(剥皮処理など) | ━×種子まき━発芽 |
他動的休眠種子B 種皮が通水、通気を妨げているもの |
硬実種子(スカリファイ処理など) | ━×種子まき━発芽 |
高温で種皮が腐り、その後低温で胚の休眠が破れて発芽する種子 |
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根の生長に高温が必要でその後休眠している芽が低温を受けて出芽がする種子 |
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種子の休眠打破に低温が必要で、高温で根が成長し、低温により芽の休眠が破れて高温で出芽する種子 |
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休眠打破法
低温処理または層積処理
ジベレリン処理
その他(サイトカイニン、エチレン、チオ尿素、硝酸カリなどの処理)
休眠覚醒に低温湿層処理
素焼きの角鉢などの底にピートモス、砂、小粒のバーミキュライトなどを入れ、その上に種子と用土を交互に入れ、4~5層の種子の層を作る。
十分な湿り気を与えたのちに、鉢土を乾燥させないように低温条件(5~10○C)下で、1~数カ月管理する。その後その植物の発芽適温条件下に戻すと発芽する。
休眠覚醒に低温湿層処理
素焼きの角鉢などの底にピートモス、砂、小粒のバーミキュライトなどを入れ、その上に種子と用土を交互に入れ、4~5層の種子の層を作る。
十分な湿り気を与えたのちに、鉢土を乾燥させないように低温条件(5~10○C)下で、1~数カ月管理する。その後その植物の発芽適温条件下に戻すと発芽する。
植物種 | 処理温度( ○C) | 処理日数(日) |
リンゴ(Malus pumila Mill.) | 低温(5~10○C) | 60~90日 |
高温(25○C) | 28日 | |
ケヤキ(Zelkova serrata Makino) | 高温(10~20○C) | 30~60日 |
芽の休眠は、多年生植物によく見られる現象である。特に温帯の大部分の木本植物は、秋に日が短くなる(短日)と芽の休眠を誘導される
芽の休眠が打破されるには、長日になり気温が上がることだけでなく、多くの植物ではその前に、0℃から10℃の低温に芽が直接さらされていなければならない。
種子休眠には、植物ホルモンであるアブシジン酸とジベレリンが関与していることが知られている。アブシジン酸は種子の成熟と休眠の形成を促進する(発芽を抑制する)働きを持ち、一方のジベレリンは発芽を促進する(休眠を打破する)作用を持つ
休眠打破・発芽促進
ジベレリン(略称GA)ある種の植物ホルモンの総称、日本人が発見し構造決定した.
イネの馬鹿苗病の原因毒素
種無しブドウ生産の実用化
ジベレリン A3 (C19H22O6) をジベレリンと称することがある
休眠や生長抑制、気孔の閉鎖などを誘導
アブシジン酸(ABA)「ストレスホルモン」とも呼ばれる。分子式C15H20O4
採り播き
播種法 | 植物 | ||
採り播き | アオキ、アカシア、アメリカデイコ、イヌマキ、ウバメガシ、梅モドキ、エニシダ、クスノキ、グミ、コナラ、サンゴジュ、タブ、ナラ、ナワシログミ、ハナズオウ、ポプラ、紫式部、ヤツデ、ユズリハなど | 乾燥に弱かったり、種子の寿命がもともと短い 柳類、白樺は採り播き出ないと発芽しにくい 枇杷や柊は休眠が浅い |
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貯蔵 | 乾燥貯蔵 | ||
保冷貯蔵 | イヌツゲ、楠、クチナシ、月桂樹、サカキ、桜類、サンザシ、サンシュユ、タイサンボク、蔦、ナギ、南天、ネズミモチ、柊、マキ、万両、メギ、ムベ、モッコク、モクレン、モチノキ、ユスラ梅 | 果汁を含む多肉果をつける植物が多いため、乾燥に弱い 辛夷、トベラ、ユズリハは採り播きがよいが貯蔵するなら 層積法で行う |
木本植物は普通床播き 床播き |
バラ播き | ゴマ粒、アサ粒大植物 |
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条播き | ダイズ粒大植物 |
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点播き | 極大粒(10センチ間隔) 栗、カシ、イチョウ、梅、トチノキ |
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3~4粒づつ 椿、茶、マキ |
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容器播き | 必ず新しい用土を使う 底に赤玉土大粒や鉢底石や軽石の大粒(ゴロ土) 赤玉土(小粒)や鹿沼土(小粒)を入れて表明を平らにならす |
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種子の細かいツツジなど | ミズゴケ、パーライト、ピートモスなどを用いる 1cmのふるいで落とし1mmのふるいでみじんを除く 噴霧器で種子とミズゴケを密着させる ガラス板を乗せ新聞紙をかけ日蔭の温かな場所で管理 |