花の文化/漢字植物園

芭蕉

(以下『漢字植物園』コンテンツ目次より再掲)

円満字二郎先生の著作『漢字の植物苑』(岩波書店2020)
岩波の『図書』に連載した、「漢字の植物園in広辞苑」を元にまとめたもの。 『広辞苑』に合わせて、「植物園」でなく「植物苑」というタイトル。

Musa basjoo in Heian Shrine
バショウ
学名:Musa basjoo
科名:バショウ科
英名:Japanese bananaジャパニーズ・バナナ
日本の琉球諸島が原産地
多年草
wikipedia

バショウの花にびっくり仰天

台風とは、夏の終わりをつげる存在でもある。

芭蕉 野分 のわき して たらい に雨を聞く夜かな

野分:台風の古語

「葉は長さ二メートル近くの長楕円形」馬鹿でっかい葉っぱ。これだけ大きいものならば、台風もさぞかし吹きつけ甲斐があることでしょう。

中国の詩には、バショウの葉に詩を書き付けるというモチーフもあり、雨とバショウ、詩人とバショウはよくある取り合わせ。

「芭蕉」を短く言うときには、「芭」でなく「蕉」を取り出す。
甘蕉 かんしょう :バナナ
鉄蕉 てっしょう :ソテツ
「蕉門」松尾芭蕉の一門

「芭」には「花」という意味がある

バショウの花:「夏秋に長大な花穂を出して、帯黄色の単性花を段階状上に輪生」(『広辞苑』)

実物を見に行って目にしたのは、ぶっといバネのようなひもの先に、昔の軍艦の大砲の弾でもぶら下げたような、何とも衝撃的なしろもの。
なるほど、こんな見た目の花を咲かせるのならば、そこに着目して名前をつけたくなるのも無理はないわなぁ。そう感じいった次第でありました

(以上は円満字先生 p96ー98 から抜き書き)

2020年9月17日 Photo byM

wikimediaの写真
Musa basjoo01

以上、円満字二郎先生の著作を参照しつつ、漢字植物園コンテンツ作成、季節に合わせ、夏の植物、「バショウ」を見ました。・・ 
”歳時記よろしく、広辞苑片手につづる”という売り文句に合わせ、次は、涼風の秋の植物 へ(以下各項さらに続く・・・・ )

『漢字植物園』夏

炎熱の夏の14種

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サルスベリ(百日紅) ⇒kanji_sarusuberi
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ジュンサイ (蓴菜) ⇒kanji_jyunsai
ショクダイオオコンニャク (燭台大蒟蒻)⇒kanji_syokudai
バショウ (芭蕉)⇒このページです(2023/09/11)
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WEB植物図鑑(花の文化園にて)
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